広告クリエイティブを作っても、当たるかどうかは出してみるまで分からない。だから何本も試したいのに、制作が追いつかない。広告運用の担当者が最初にぶつかる壁です。
この記事では、成果が出る広告クリエイティブの作り方を7つの手順に分け、それぞれをAIでどう速く進められるかを添えました。後半では、AIで「量産→検証」を回し続ける方法、外注・内製・AIの使い分け、AIで作るときの注意点もまとめています。
成果が出るクリエイティブと、出ないクリエイティブの違い
成果が出るクリエイティブには、共通する条件が3つあります。
- 誰に・何を約束するかがはっきりしている:見た人が「自分のことだ」と分かり、得られるものが一目で伝わる。
- 最初の一瞬で伝わる:画像なら一目、動画なら最初の数秒で、見る理由が分かる。SNSのフィードでは、ここで止まってもらえなければ中身は見られません。
- 次の行動が分かる:クリックした先で何が得られるのかが想像できる。
逆に、きれいでも成果が出ないクリエイティブは、たいてい「誰に向けたものか」がぼやけています。作り方の手順は、この3つを外さないための順番です。
広告クリエイティブの作り方7ステップとAIの活用法

1. 目的と指標を決める
認知を広げたいのか、申込や購入を増やしたいのかで、作るべきクリエイティブは変わります。獲得が目的なら、見るべき指標はクリック率だけでなく、CVR(成果に至った割合)やCPA(1件あたりの獲得費用)です。
AIでどう速くするか:過去の配信結果をAIに渡し、「目的に対してどの指標を主に見るべきか、今の数字のどこが弱いか」を整理させると、目標の置き方が早く決まります。
2. ターゲットと悩みを言葉にする
「30代女性」のような属性だけでなく、どんな場面で、何に困っているのかまで書き出します。悩みが具体的なほど、刺さる言葉が見つかります。
AIでどう速くするか:LP、商品資料、レビューや問い合わせの内容をAIに読ませ、「この商品を買う人は、どんな場面で、何に困っているか」を挙げさせます。人の思い込みでは出てこない悩みが見つかることがあります。
3. 訴求軸を複数出す
訴求軸とは、「誰の、どんな悩みに、何を約束するか」の切り口です。同じ商品でも、価格で訴えるか、時間の短縮で訴えるか、安心感で訴えるかで、反応する人が変わります。1つに決め打ちせず、複数の軸を用意して比べるのが基本です。
AIでどう速くするか:手順2の悩みをもとに、訴求軸の候補をAIに10案以上出させます。人が考えると2〜3案で止まりがちなところを、短時間で広げられるのがAIの強みです。そこから人が、事実で言い切れるもの・自社らしいものを選びます。
4. 形式と配信先を決める
| 形式 | 向いていること | 主な配信先 |
|---|---|---|
| テキスト | 検索している人の疑問に、すぐ答える | 検索広告 |
| 画像(バナー) | 一目で商品や価格を伝える | ディスプレイ広告、SNS |
| 動画 | 使い方や変化を、ストーリーで伝える | SNS(フィード・リール・ストーリーズ)、動画サイト |
| カルーセル | 複数の商品や、手順を順に見せる | SNS |
サイズや長さの決まりは配信先ごとに違い、更新もされます。作る前に、各媒体の公式の入稿規定を確認してください。
AIでどう速くするか:訴求軸ごとに「どの形式で伝えると強いか」をAIに案出しさせると、形式の偏りを防げます。
5. コピーと構成を作る(動画なら台本・絵コンテ)
訴求軸を、見出し・本文・ボタンの言葉に落とします。動画の場合は、最初の数秒で何を見せるか、どの順番で何を伝えるか、最後に何をしてほしいかを台本と絵コンテにまとめます。
AIでどう速くするか:1つの訴求軸から、コピーの言い回しや、動画の冒頭の見せ方を何パターンもAIに作らせます。人は「事実に合っているか」「ブランドに合っているか」を見て選び、手直しします。
6. 制作する
画像の作成、動画の撮影・編集、テロップや効果音の追加を行い、配信先の仕様に合わせて書き出します。これまでは、ここに一番時間と費用がかかっていました。
AIでどう速くするか:今は画像も動画もAIで作れます。動画なら、台本から映像・ナレーション・編集・演出までをAIで作り、人が直したいところだけ手を入れる、という進め方ができます。1本あたりの手間が下がるので、訴求違いの案を何本も用意できます。
7. 配信して検証し、次の案に活かす
配信したら、訴求軸ごと・形式ごとに数字を比べます。一度に変える要素を1つに絞ると、何が効いたのかが分かります。勝った案だけでなく、負けた案から分かったことも記録します。
AIでどう速くするか:配信結果をAIに渡し、「どの訴求が、どの指標で強かったか、次に試すべき案は何か」をまとめさせます。学びが担当者の頭の中だけに残らず、次の制作に引き継げます。
形式別のポイント:テキスト・画像・動画
- テキスト:検索された言葉を見出しに入れ、その答えをすぐに書きます。具体的な数字や条件を入れると、読む理由になります(事実で言える範囲で)。
- 画像:伝えることを1つに絞り、文字は少なく大きくします。小さな画面でも読めるかを、スマートフォンで確かめます。
- 動画:最初の数秒に、いちばん伝えたいこと(悩み・結果・驚き)を置きます。音を出さずに見る人も多いので、テロップで内容が分かるようにします。
AI・AIエージェントで「量産→検証」を回し続ける
広告クリエイティブで成果を分けるのは、1本の完成度より、検証できた本数と回数です。どの訴求が当たるかは、事前には分からないからです。AIは、この「量産→検証」の手間を下げるために使います。
| 段階 | 人が手作業でやると | AIを使うと |
|---|---|---|
| 訴求を考える | 担当者の経験に頼り、案が少ない | 資料や顧客の声から、候補を多く出せる |
| 作る | 1本に数日かかり、本数を増やせない | 訴求違いの案を短時間で何本も作れる |
| 比べる | 少ない本数でしか比べられない | 比べる本数を増やせる |
| 学ぶ | 結果が担当者の頭の中に残るだけ | 結果をまとめ、次の案に引き継げる |
AIエージェント(目的を伝えると、複数の作業を自分で順番に進めるAI)を使うと、訴求の洗い出しから制作、結果の振り返りまでを一続きで進められます。人は「どの訴求で勝負するか」「配信してよい表現か」を判断する役に集中できます。
外注・内製・AIの使い分け

| 方法 | 向いていること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 外注(制作会社・デザイナー) | ブランドの世界観を作り込む、撮影が必要な表現 | 1本ごとに費用と日数がかかり、本数を増やしにくい |
| 内製(社内で手作り) | 商品をよく知る人が、細かく直したいとき | 担当者の手が空かないと進まない |
| AIを使った内製 | 訴求違いの案をたくさん作って検証したいとき | 事実確認と最終判断は人が行う必要がある |
すべてをAIに置き換える必要はありません。ブランドの核になる表現は外注や人の手で作り、検証用の本数はAIで増やす、という組み合わせが現実的です。
AIで広告クリエイティブを作るときの注意点
- 事実を確かめる:AIは、もっともらしい数字や実績を作り出すことがあります。価格・効果・実績などは、必ず元の資料で確かめます。
- 表現のルールを守る:効果を言い切る表現や根拠のない「No.1」などは、景品表示法や媒体の審査に触れるおそれがあります。商材によっては薬機法などの確認も必要です。迷ったら法務や専門家に相談します。
- 権利と媒体のルールを確かめる:AIで作った画像・動画・音声の利用条件と、配信先の媒体のルールを確認します。
- 判断は人が持つ:AIの案は「候補」です。どれを採用するかは、商品と顧客を知っている人が決めます。
動画広告のクリエイティブをAIで作る:Zidea(当社サービス)
動画は、伝わる力が大きい一方で、制作の手間が最も大きい形式です。当社(株式会社zokujin)が運営するZideaは、LPのURLを入れるだけで、AIが訴求軸の分析から台本・絵コンテ・動画広告の制作までを行うサービスです。
AIアバター、映像生成、編集、効果音やモーションなどの演出まで1つのツールで扱え、台本・映像・テロップ・演出などは細かく編集できます。URLから自動で作って終わりではなく、表現を細かく作り込めるのが特徴です。訴求違いの動画広告をまとめて作り、配信・分析・改善まで同じ流れで回せます。
当社の自社運用での実証では、1本の制作時間が8時間から30分に、1本の制作コストが20,000円から2,000円以下になり、検証できる本数は1本から20本に増えました(お客様の成果ではなく、当社自身の運用結果です)。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録で4,400円分のクレジットがもらえ、カード登録は不要です。

こんな広告動画が、URL ひとつで
まとめ:作り始める前のチェックリスト
- 目的(認知か獲得か)と、見る指標を決めたか
- ターゲットの悩みを、場面まで具体的に書き出したか
- 訴求軸を1つに決め打ちせず、複数用意したか
- 形式と配信先を決め、公式の入稿規定を確認したか
- 最初の一瞬(画像なら一目、動画なら最初の数秒)で伝わるか
- AIで案の数を増やし、検証できる本数を増やせているか
- AIの案は、人が事実と表現を確かめてから使っているか
当たるクリエイティブは、作る前には分かりません。まずは訴求違いの案を複数作って、比べるところから始めてみてください。



