お客様の口コミやSNSの投稿を、もっと売上につなげたい。でも、どう集めて、どこで使えばいいのか、許可はどう取るのかが分からない。UGCマーケティングに取り組む担当者が、よく抱える悩みです。
この記事では、UGCマーケティングの進め方を6つの手順で解説します。あわせて、UGCを使う場所の選び方、AIでUGCを広告やクリエイティブに活かす方法、AIでUGC風のクリエイティブを作る方法、必ず守るべき許諾と表示のルールまでまとめました。
UGCマーケティングとは:広告より広い「お客様の声」の活用
UGC(User Generated Content)は、企業ではなく一般のお客様が作った投稿や口コミ、レビュー、写真、動画のことです。UGCマーケティングは、このUGCを集めて、許可を取り、選んで、売上につながる場所で使う一連の取り組みを指します。
UGCを使う場所は広告だけではありません。商品ページのレビュー、SNSでの紹介、メールやLP(ランディングページ)など、お客様が購入を迷う場面すべてが対象です。UGCを広告に使う「UGC広告」は、UGCマーケティングの一部です。UGC広告の作り方はUGC広告の作り方で詳しく解説しています。
UGCが購入の決め手になる理由:第三者からの「お墨付き」
UGCが強い理由は、ひとことで言えば第三者の評価だからです。企業が「良い商品です」と言っても、それは売り手の言い分です。同じことを、利害関係のないお客様が言うと、それは「お墨付き」になります。口コミやレビューが効くのも、同じ仕組みです。
UGCを販促に活用するサービスを提供するLetroの調査では、商品・サービスの購入時にUGCを「信頼する」と答えた人は64.6%でした。購入の意思決定に最も影響するUGCの形式は「テキスト」で49.3%、写真と動画を合わせると約半数でした(出典:ネットショップ担当者フォーラム「ユーザーの6割が購買行動でUGCを信頼」、Letro調べ、2022年8月、10〜60代の1,100人へのオンライン調査)。
つまり、UGCマーケティングで本当にやるべきことは、第三者からのお墨付きを、迷っている人に見せることです。投稿を集めるのも、選ぶのも、広告に使うのも、すべてこのためです。
「PRに敏感な人」と「そうでない人」で、当てるものを変える
ただし、お墨付きの受け取られ方は人によって違います。インフルエンサーのPR投稿や、ステルスマーケティングの問題が知られるようになり、「これは広告では?」と敏感に気づく人が増えました。一方で、そこをほとんど気にしない人もいます。当社が広告の現場で見ている限り、気にしない人の方が多数派です。
| PRに敏感ではない人(多数派) | PRに敏感な人 | |
|---|---|---|
| 受け止め方 | 投稿の雰囲気や、使っている様子をそのまま受け取る | 「広告だな」と見抜いたうえで、得になるかを考える |
| 刺さるもの | 雰囲気:自然な使用感、共感できる話し手、生活の中の場面 | 実利:具体的な数字、比較、条件、手間や費用がどう変わるか |
| 向いているクリエイティブ | UGC風の動画、使ってみた・悩み→解決の型 | 広告であることを隠さず、実利をはっきり示す説明型 |
どちらの人に向けた広告でも、広告であることの表示は必ず入れます(後の章で説明する景品表示法のルールがあるためです)。違うのは、表示を入れたうえで何を前に出すかです。敏感ではない人には雰囲気で、敏感な人には実利で届けます。
当社のZideaも、後者の考え方を取っています。広告ツールの導入を検討する企業の担当者は、PRにも敏感なことが多いからです。だからこの記事でも、雰囲気ではなく、手順・数字・ルールという実利をそのまま書いています。
UGCマーケティングの進め方6ステップとAIの活用法

1. 目的と、UGCを使う場面を決める
購入率を上げたいのか、新しいお客様に知ってもらいたいのかで、集めるUGCも使う場所も変わります。まず「どの場面で、お客様が迷っているか」を決めます。
AIでどう速くするか:問い合わせやレビュー、LPの内容をAIに読ませ、「お客様が購入前に何を不安に思っているか」を整理させます。UGCで解消すべき不安が見えてきます。
2. UGCを集める
商品ページのレビュー投稿、購入後のアンケート、SNSでのハッシュタグ投稿の呼びかけなどで集めます。投稿のお願いは、購入直後や使い始めてしばらくたった頃など、感想が生まれやすいタイミングで送ります。
AIでどう速くするか:投稿をお願いするメールやSNSの文面を、AIに何パターンも作らせて比べます。
3. 使う許可を取る
お客様の投稿を広告や自社サイトで使うときは、投稿者の許可を取ります。使う場所(自社サイト・SNS・広告)と期間も伝え、許可の記録を残しておきます。
4. 使うUGCを選ぶ
集まったUGCの中から、迷っている人の不安に答えるものを選びます。良い点だけでなく、具体的な使い方や、合う人・合わない人が分かるUGCほど、信頼されやすくなります。
AIでどう速くするか:大量のレビューをAIに読ませ、「よく出てくる良い点・不満点」「購入の決め手になっている言葉」を要約させます。人が全件を読まなくても、使うべきUGCの候補を絞り込めます。
5. 売上につながる場所で使う
選んだUGCを、商品ページ、SNS、広告、メールなど、お客様が迷う場面に置きます(次の章で詳しく説明します)。
AIでどう速くするか:UGCの言葉を活かした広告のコピーや動画の台本を、AIに案出しさせます。お客様の言葉のまま使えるところは、言い換えずに使うのがコツです。
6. 効果を測って、次に活かす
UGCを置いた場所ごとに、購入率やクリック率がどう変わったかを比べます。どのUGCが効いたかを記録して、次に集めるUGCや使う場所に活かします。
AIでどう速くするか:配信結果やアクセスの数字をAIに渡し、「どのUGCを、どこに置いたときに効いたか」をまとめさせます。
UGCをどこで使うか:場所ごとの役割
| 使う場所 | 役割 | 向いているUGC |
|---|---|---|
| 商品ページ・LP | 購入直前の不安を消す | 具体的なレビュー、使用前後の写真 |
| SNS(自社アカウント) | 商品を知ってもらい、使う場面を見せる | 写真・動画の投稿 |
| 広告 | 新しいお客様に、使っている人の声で届ける | 短い感想、使っている様子の動画 |
| メール・お知らせ | 迷っている既存のお客様の背中を押す | 同じ悩みを持つ人の声 |

1つのUGCを、場所に合わせて形を変えて使い回せます。たとえば、商品ページのレビューから決め手の言葉を抜き出し、広告のコピーや動画の台本にする、という使い方です。
AIでUGCを広告・クリエイティブに活かす
UGCは、広告のクリエイティブの「ネタの宝庫」です。お客様が実際に使っている言葉は、そのまま刺さる訴求軸になります。
| やること | 人だけでやると | AIを組み合わせると |
|---|---|---|
| UGCを読む | 件数が多いと読み切れない | 大量のレビューから、決め手の言葉と不満点を要約できる |
| 訴求を考える | 担当者の思い込みに偏りやすい | お客様の言葉から、訴求軸の候補を多く出せる |
| 広告を作る | 1本ずつ依頼・制作に時間がかかる | UGCの言葉を活かした広告を、訴求違いで何本も作れる |
| 比べる | 本数が少なく、何が効いたか分かりにくい | 本数を増やして比べ、当たった訴求を見つけられる |
UGCの雰囲気を活かした「UGC風」の広告を、AIで作ることもできます(作り方は次の章で解説します)。ただし、AIで作った人物や体験談を、実在のお客様の声のように見せてはいけません。おすすめは、本物のUGCから訴求の当たりを見つけ、その訴求で広告の本数をAIで増やして比べる進め方です。
AIでUGC風のクリエイティブを作る方法
本物のUGCだけでは、広告で比べたい本数がそろわないことがよくあります。そこで役に立つのが、AIで作る「UGC風」のクリエイティブです。お客様が撮ったような自然な雰囲気の動画や画像を、訴求違い・冒頭違いでまとめて用意できます。
1. 本物のUGCから「型」と「言葉」を抜き出す
最初に、集まった本物のUGCをAIに読ませ、よく出てくる悩み、決め手になった言葉、使っている場面を抜き出します。UGC風のクリエイティブの中身は、想像ではなく本物の声から作ります。
2. 型を決めて、話し言葉の台本を作る
「悩み→解決」「使ってみた」「比べてみた」など、UGCらしい型を選び、AIに話し言葉の台本を何パターンも作らせます。最初の数秒で悩みや驚きを見せ、最後に何をしてほしいかを入れます。型の種類はUGC広告の作り方で詳しく紹介しています。
3. 話し手・映像・テロップをAIで作る
AIアバターに台本を話させたり、商品の使用シーンの映像を作ったりして、スマートフォンで撮ったような縦型の動画に仕上げます。テロップは、音を出さずに見ても内容が分かるように入れます。
4. 広告であること、AIで作ったことが分かるようにする
UGC風のクリエイティブも広告です。広告であることを示し、AIで作った人物を実在のお客様のように見せないようにします。体験談として見せる場合は、本物のお客様の声に基づく内容だけにします。
5. 型・冒頭を変えて量産し、比べる
型や冒頭の見せ方を1つずつ変えた案を何本も作り、配信して比べます。当たった型が見つかったら、その型で本物のUGCを集めたり、クリエイターに依頼したりして作り込みます。
| 本物のUGC | AIで作るUGC風 | |
|---|---|---|
| 強み | 信頼感が高い。お客様の生の声 | 本数をすぐにそろえられる。訴求や冒頭を自由に変えられる |
| 弱み | 集まる量とタイミングが読めない | 実在の声ではない。見せ方を間違えると信頼を損なう |
| 向いている使い方 | 商品ページ、PRに敏感な人にも届く信頼の材料 | PRに敏感ではない人に雰囲気で届ける広告、訴求や冒頭の当たりを探す検証 |
Zideaなら、UGC風の動画広告を簡単に作れる
当社(株式会社zokujin)が運営するZideaを使えば、上の5つの手順をまとめて進められます。LPのURLを入れると、AIが訴求軸を分析して話し言葉の台本を作り、AIアバターが話すUGC風の動画広告に仕上げます。テロップや効果音、モーションなどの演出も同じツールの中で入れられます。
- 作るのが簡単:撮影もクリエイターへの依頼もいらず、URLから始められます。
- 型・冒頭違いをまとめて作れる:「悩み→解決」「使ってみた」など、型や冒頭を変えた案を何本も用意して比べられます。
- 直したいところは細かく直せる:台本・映像・テロップ・演出は自分で編集でき、本物のUGCから見つけた言葉もそのまま反映できます。
検証で当たった型が見つかれば、その型で本物のUGCを集めたり、クリエイターに依頼したりして作り込む、という使い分けができます。

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必ず守るべき許諾と表示のルール
- 投稿者の許可を取る:お客様の投稿を自社のサイトや広告で使うときは、投稿者の許可を取り、使う場所と期間を記録します。
- 広告であることを示す:2023年10月1日から、広告であるのに広告だと分からない表示(いわゆるステルスマーケティング)は、景品表示法で規制されています。規制の対象は広告を出す事業者です(出典:消費者庁「ステルスマーケティングに関する規制」)。投稿をお願いするときに特典を渡す場合なども、表示の要否を確認します。
- 都合の良い声だけを並べない:一部の良い声だけで効果を実際より良く見せると、誤解を招く表示と判断されるおそれがあります。
- AIで作った声を、本物のUGCに見せない:AIで作った人物や体験談は、実在のお客様の声として扱いません。
個別の表現に迷うときは、法務や専門家に確認してください。
UGCマーケティングを社内で回すには
UGCマーケティングは、一度やって終わりではなく、集める・選ぶ・使う・測るを続けることで効果が積み上がります。担当者1人に任せきりにせず、手順と記録の残し方を決めて、社内で回せる形にします。
レビューの要約や、UGCを活かした広告づくりのように、量が多い作業はAIに任せられます。人は「どのUGCを、どこで使うか」の判断に集中します。広告運用を社内で回す進め方は広告運用の内製化の進め方で解説しています。
お客様の声を動画広告にする:Zidea(当社サービス)
当社(株式会社zokujin)が運営するZideaは、LPのURLを入れるだけで、AIが訴求軸の分析から台本・絵コンテ・動画広告の制作までを行うサービスです。AIアバター、映像生成、編集、効果音やモーションなどの演出まで1つのツールで扱え、台本・映像・テロップ・演出などは細かく編集できます。AIアバターが話すUGC風の動画広告も、撮影なしで簡単に作れます。UGCから見つけた訴求で動画広告をまとめて作り、配信・分析・改善まで同じ流れで回せます。
当社の自社運用での実証では、1本の制作時間が8時間から30分に、検証できる本数が1本から20本に増えました(お客様の成果ではなく、当社自身の運用結果です)。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録で4,400円分のクレジットがもらえ、カード登録は不要です。

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まとめ:UGCマーケティングを始める前のチェックリスト
- お客様が購入を迷う場面と、UGCで解消したい不安を決めたか
- UGCを集める仕組み(レビュー依頼、アンケート、ハッシュタグ)を用意したか
- 投稿者の許可を取り、使う場所と期間を記録しているか
- 使うUGCを、不安に答えるかどうかで選んでいるか
- 商品ページ・SNS・広告・メールなど、置く場所を決めたか
- 広告であることの表示と、都合の良い声だけを並べていないかを確かめたか
- AIで作った声を、本物のUGCに見せていないか
- 場所ごとに効果を測り、次に活かしているか



