ChatGPTやClaudeでキャッチコピーを作ってみたけれど、どこかで見たような、ありきたりな言葉しか出てこない。どう頼めば使えるコピーになるのか、どのツールを使えばいいのか、AIが作ったコピーを広告に使って問題ないのかも気になる。AIでキャッチコピーを作ろうとする人には、こうした迷いがよくあります。
この記事では、OpenAI、Anthropic、Googleの公式のプロンプトガイドに共通するコツをもとに、キャッチコピーを頼むときのプロンプトの型と、そのまま使えるテンプレートを紹介します。そのうえで、出てきたコピーを広告で使えるものに直すコツ、主なツールの料金、広告で使うときの法律と情報の扱いの注意を解説します。最後に、動画広告のコピーと台本づくりをZideaでどう減らせるかを紹介します。
AIでキャッチコピーを作る流れ

- 材料をそろえる:商品の特徴、誰の、どんな悩みを解決するのか、ほかとの違い、使ってほしい場面
- 型どおりに頼む:役割、材料、条件、出してほしい形、良い例を入れて頼む(次の章で説明します)
- たくさん出してもらう:切り口を変えて、10〜20案ほど出してもらう
- 選んで直す:一番伝えたいことに合う案を選び、言い回しを自分で直す
- 広告で比べる:2〜3案を広告で出して、反応のよいものを残す
AIの出したコピーをそのまま使うのではなく、たくさん出してもらって、人が選んで直すのが基本の使い方です。各社のガイドも、出力を見て頼み方を直すことをすすめています。
プロンプトの型:3社のガイドに共通する6つのこと
OpenAI、Anthropic、Googleの公式のガイドには、共通するコツがあります。
| コツ | 中身 | 公式の言い方 |
|---|---|---|
| 1. はっきり具体的に頼む | 「いい感じのコピー」ではなく、何文字で、誰向けに、何本ほしいかまで書く | 3社とも「明確で具体的な指示」をすすめている |
| 2. 背景と材料を渡す | 商品の特徴、ターゲット、悩み、ほかとの違い | Anthropicは、指示の理由や背景を伝えると、より狙いに合った答えになるとしている |
| 3. 良い例を見せる | 「こういう感じ」というコピーの例を3〜5個 | Anthropicは「例は3〜5個」、Googleは「常に少数の例を含める」ことをすすめている |
| 4. 条件と形を決める | 使わない言葉、文字数、箇条書きで何案、など | Googleは「行うべきことと、行うべきでないこと」を指示できるとしている |
| 5. 区切って書く | 材料、条件、例を、見出しやタグで分ける | 3社とも、見出しやXMLのようなタグで区切る方法を紹介している |
| 6. 見て直す | 出てきた案を見て、頼み方を変えてもう一度 | OpenAIは「くり返し直す」ことをすすめている |
OpenAIは、GPT-5について、矛盾した指示やあいまいな指示が、ほかのモデルより悪い結果につながりやすいと注意しています。条件を足すときは、ほかの条件とぶつかっていないかを確かめます。
そのまま使えるテンプレート
あなたは、ネット広告のキャッチコピーを書くコピーライターです。
# 商品
- 商品名:〇〇
- 何をしてくれるか:〇〇
- 誰の、どんな悩みを解決するか:〇〇
- ほかとの違い:〇〇
- 何の代わりになるか:〇〇(例:毎朝の〇〇、高い〇〇)
# 使ってよい事実
- 確認済みの事実:〇〇(数値・実績・お客様の声は、確かめたものだけ)
- その出典:〇〇(自社の資料、公式ページなど)
- 言えないこと:〇〇(根拠のない数字、効果の保証、業種のルールで使えない言葉など)
# 条件
- 広告を見る人:〇〇(年代、どんな状況の人か)
- 文字数:全角20文字以内
- 使わない言葉:「最高」「No.1」「必ず」「治る」
- 伝えることは1つに絞る
- 上の「使ってよい事実」にない数値・実績・体験談を新しく作らない
- 分からないことは、作らずに[要確認]と書く
# 出してほしい形
- 切り口を変えて15案
- 切り口ごとに分けて、箇条書きで
- 切り口:悩みから入る/使った後の変化から入る/ほかとの違いから入る
# 良い例(雰囲気の参考)
- 〇〇
- 〇〇
- 〇〇
「良い例」には、自社の過去の広告で反応のよかったコピーを入れると、自社らしい言い回しに近づきます。
(出典:OpenAI Prompt engineering、OpenAI GPT-5 prompting guide、Anthropic Prompting best practices、Google プロンプト設計戦略、ChatGPT Prompt engineering best practices)
出てきたコピーを、広告で使えるものに直すコツ
AIのコピーがありきたりになるのは、材料が少なく、どの商品にも当てはまる言葉で書いてしまうからです。当社の経験では、次の3つを意識して直すと、広告で使えるコピーになりやすくなります。
次の表の商品とコピーは、説明のための架空の例です。
| 直し方 | ありきたりなコピー | 直したコピー(例) |
|---|---|---|
| 伝える価値を1つにする | 「簡単・安心・高品質のスキンケア」 | 「朝の3分を、5秒にする化粧水」 |
| 何の代わりかを言い切る | 「新しい栄養補給のかたち」 | 「朝ごはんの代わりに、1本」 |
| その人の場面にする | 「忙しいあなたに」 | 「電車を降りるまでに、終わる」 |
材料を並べただけのコピーは、何が言いたいのかが伝わりません。一番伝えたい価値を1つ決め、ほかの特徴はその価値を信じてもらうための材料として、本文や動画の中で使います。
直すときは、AIに「この中から、悩みが一番伝わる案を3つ選んで、理由を書いて」「この案を、もっと場面が浮かぶ言葉に直して」のように、選ばせる・直させる頼み方も使えます。
キャッチコピーを作れる主なAIツールと料金
| ツール | 料金(公式の表示) | 特徴 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 無料/Go 月1,400円/Plus 月3,000円/Pro 月16,800円から | 会話しながら、案を出してもらい、直してもらえる |
| Claude | 無料/Pro 月22ドル(年払いなら月18ドル)/Max 月110ドルから(日本からは消費税込みの表示) | 長い材料を渡して、細かい条件で書いてもらうのに向く |
| Gemini | 無料/Google AI Plus 月725円/Google AI Pro 月2,900円 | Googleのサービスと合わせて使える |
| Canva(マジック作文) | 無料/Canvaプロ 年11,800円/Canvaビジネス 年18,800円 | デザインを作りながら、その場で文章を作れる。文章の調子も選べる |
| Catchy | 無料(毎月10クレジット)/Starter 月3,000円から/Pro 月9,800円 | 商品名と説明を入れるだけでキャッチコピーを出す専用のツールがある |
広告の管理画面の中にも、文章を作る機能があります。
- Google 広告の「テキストのカスタマイズ」(以前の「自動作成アセット」):LPや既存の広告、キーワードから、広告見出しと説明文を追加で作ります。使うには「AI 最大化設定」をオンにする必要があります
- Meta 広告マネージャの「テキスト生成」:元の文章をもとに、メインテキストと見出しの案を最大5つ作ります。段階的に提供中で、地域や言語によっては使えません
(料金は2026年10月21日時点の各社の公式サイトの表示です。出典:ChatGPT 料金、Claude 料金、Google AI プラン、Canva 料金、Canva Magic Write、Catchy、Google 広告 テキストのカスタマイズ、Meta テキスト生成)
AIのコピーを広告に使うときの注意
1. 「No.1」「満足度〇%」は根拠が必要

AIは「顧客満足度No.1」「〇〇部門で1位」のような言葉を、根拠なく書くことがあります。消費者庁は2024年9月26日の報告書で、No.1の表示に合理的な根拠があると言えるには、次の4つを満たす必要があるとしています。
- 比べる相手の商品が、適切に選ばれている(原則として主な競合を含める)
- 調査の対象の人が、適切に選ばれている
- 調査が公平な方法で行われている
- 表示の内容と、調査の結果が合っている
イメージだけを聞いた調査で「顧客満足度No.1」と書くことは、注記を付けても認められないとされています。プロンプトの「使わない言葉」に、最初から入れておくのが安全です。
2. 実際より良く見せない(景品表示法)
商品の内容を実際より著しく良く見せる表示(優良誤認)や、価格などの条件を実際より著しく有利に見せる表示(有利誤認)は、景品表示法で禁止されています。消費者庁は、表示の裏付けとなる資料を求めることができ、出せなければ不当な表示とみなされます。
3. 化粧品や健康食品は、使える言葉が決まっている
化粧品や健康食品のコピーには、薬機法や健康増進法などのルールがあります。AIは「シミが消える」「やせる」のような言葉を書いてしまうことがあるので、必ず確かめます。詳しくは化粧品の広告で使えない表現で解説しています。
4. ほかの人のコピーに似すぎない(著作権)
文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月15日)では、AIで作ったものも、既存の作品と似ていて(類似性)、それをもとにしている(依拠性)と認められれば、著作権の侵害になり得るとしています。他社の有名なコピーを例として渡し、そのまま近いものを使うのは避けます。
5. 社外秘の情報の入れ方に気をつける
| サービス | 入れた内容がAIの学習に使われるか(公式の説明) |
|---|---|
| ChatGPT | 個人向け(Free、Plus、Pro)は学習に使われることがあり、設定でオフにできる。Business、Enterprise、APIは初期設定で学習に使わない |
| Claude | 個人向け(Free、Pro、Max)は、学習に使うかを利用者が選ぶ。法人向けやAPIは学習に使わない |
| Gemini | 人がチャットを確認することがあるため、見られたくない内容は入れないよう案内している。職場や学校のアカウントは別の規約 |
発売前の商品の情報などを入れるときは、法人向けのプランを使うか、学習に使わない設定にしてから使います。
(出典:消費者庁 No.1表示に関する実態調査報告書、消費者庁 景品表示法の表示規制、文化庁 AIと著作権、OpenAI データの使われ方、Anthropic 個人向け規約の更新、Gemini アプリ プライバシー ハブ)
選んだコピーを、動画広告の台本と映像につなげるには
動画広告では、キャッチコピーを1本決めて終わりではありません。冒頭の一言から最後の呼びかけまでの台本と、それに合う映像、テロップが必要です。流れの5つ目の「広告で比べる」まで進めようとすると、案ごとに動画を作り直す手間がいちばん重くなります。
当社が提供している動画広告AIのZideaを使うと、この記事の流れのうち、次のところを短くできます。
- 材料をそろえる:商品のLPのURLを入れると、AIがLPを読み込んで訴求軸を分析します。テンプレートの「商品」の欄を、自分で埋めるところから始めなくて済みます
- 型どおりに頼んで、たくさん出す:訴求軸ごとに、冒頭の一言を含む台本と絵コンテを作り、映像とテロップまで入った動画にします
- 選んで直す:台本・映像・テロップ・演出は自分で細かく直せるので、「何の代わりかを言い切る」「その人の場面にする」といった直しを、動画の中の言葉にもそのまま入れられます
- 広告で比べる:「悩みから入る版」「違いから入る版」のように、冒頭や訴求を変えたパターンもまとめて作れます。参考にしたい広告の動画のリンクを入れれば、その構成を手本に、自社の商品と素材で広告を作ることもできます
株式会社zokujinでは、Zideaの提供と並行して、広告の制作と運用も請け負っています。当社の受託案件では、以前は撮影して動画を作っていたため、費用の面で比べられるのは1本ずつでした。AIで作るように変えてからは、同じ費用で約20本の案を広告で比べられるようになりました。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録すると絵コンテを1本無料で作れます。動画は7日間の無料トライアルがあります。

こんな広告動画が、URL ひとつで
まとめ:AIでキャッチコピーを作る前のチェックリスト
- 商品の特徴、誰のどんな悩みを解決するか、ほかとの違い、何の代わりかを書き出したか
- 役割、材料、条件、出してほしい形、良い例を入れて頼んだか
- 条件どうしが矛盾していないか
- 切り口を変えて、10〜20案を出してもらったか
- 伝える価値を1つに絞り、その人の場面が浮かぶ言葉に直したか
- 「No.1」「満足度〇%」などを、根拠なく使っていないか
- 化粧品や健康食品なら、使える言葉のルールを確かめたか
- 社外秘の情報を、学習に使われる設定のまま入れていないか



