UGCを使うと売上が伸びると聞くけれど、実際にどの会社が、どこで、どう使って、どれくらい成果が出たのかを知りたい。自社に近い事例を見て、何から始めるかを決めたい。UGCマーケティングを検討する担当者が、まず探すのが事例です。
この記事では、UGCの成功事例9つを「UGCを使った場所」ごとに紹介します。あわせて、事例から分かる成果の出る共通点と、その成果をAIを使って自社で再現する方法までまとめました。
事例を見る前に:UGCは「どこで使うか」で成果が変わる
UGCが効く理由は、企業ではなくお客様という第三者からのお墨付きだからです。そして、そのお墨付きをどの場面で見せるかによって、狙える成果が変わります。

| 使う場所 | 狙える成果 |
|---|---|
| 広告・広告LP | 新しいお客様の申込率(CVR)を上げる |
| ECサイト・商品ページ | 購入を迷っている人の背中を押す |
| 購入後のページ | 合わせ買いなど、次の購入を増やす |
| SNS・キャンペーン・アプリ | 反応や応募を増やし、まだ検討していない人に知ってもらう |
この記事では、この4つの場所ごとに事例を紹介します。UGCの考え方と進め方はUGCマーケティングの進め方で詳しく解説しています。
※紹介する事例は、UGC活用サービスを提供する各社(Letro、visumo、YOTPO、ZETA)が公開している導入事例と、報道発表をもとにしています。UGCは特定のツールだけのものではなく、レビュー、Instagram投稿、Q&A、コーディネート投稿など、形もツールもさまざまです。数字は各社の当時の取り組みの結果で、時期や条件は事例ごとに違います。
広告・広告LPでUGCを使った事例
1. ベースフード(BASE FOOD):UGCを出し分けて、広告LPのCVRが最大1.24倍

- 何をしたか:InstagramのUGC投稿を集め、ターゲットや訴求軸ごとにグループに分けて、広告LPに表示するUGCを選びました。
- 成果:広告LPのCVRは最大1.24倍に向上し、LTV(お客様がもたらす生涯の売上)で見たROIは380%ほどと紹介されています。
- 学べること:同じUGCを全員に見せるのではなく、誰に見せるかで選んでいます。
2. Flair(プリモディーネ):動画UGCを広告に使い、CPAを41.4%削減

- 何をしたか:モニターに商品を提供して動画の投稿を依頼し、集まった動画UGCをSNS広告のクリエイティブとLPに使いました。
- 成果:SNS広告から来た人のLPでのCVRが1.6倍に、CPA(1件あたりの獲得費用)が41.4%削減されたと紹介されています。
- 学べること:UGCは、LPに載せるだけでなく、広告のクリエイティブそのものとしても使えます。
ECサイト・商品ページでUGCを使った事例
3. マッスルデリ:「実際に届く様子」のUGCで、ECサイトのCVRが1.5倍

- 何をしたか:公式ECサイトのトップページと新規獲得LPにUGCを掲載しました。モデルが写っているUGCよりも、実際に届いたお弁当を上から撮影したような、お客様の体験が伝わるUGCを選んでいます。
- 成果:ECサイトのトップページのCVRは1.5倍、新規獲得LPのCVRは1.3倍以上に向上したと紹介されています。
- 学べること:きれいな写真より、実際に使っている様子が伝わる写真の方が、迷っている人に効きます。
(出典:Letro 導入事例「株式会社Muscle Deli」)
4. AKOMEYA TOKYO:商品ページのInstagram投稿経由で、CVRが3.2倍

- 何をしたか:お米や食品、雑貨を扱う公式通販サイトの商品ページに、お客様のInstagram投稿を掲載しました。
- 成果:投稿を見て購入した人のCVRは3.2倍で、掲載した画像の約85%が売上に寄与したと紹介されています。
- 学べること:食卓や暮らしの中で商品がどう使われているかを、お客様の写真で見せると、購入を迷う人の背中を押せます。
(出典:visumo 導入事例「AKOMEYA TOKYO」)
5. スノーピーク:UGCに触れた人のCVRが270%高く、売上の2割がUGC経由

- 何をしたか:2018年に、レビュー・Q&A・Instagram投稿をまとめて扱えるUGCツール「YOTPO」を導入し、公式オンラインストアの商品ページにお客様のレビューや投稿を表示しました。
- 成果:サイトを訪れた人の約47%がUGCに触れ、UGCに触れた人のCVRは触れていない人より270%高く、売上の約2割がUGC経由になったと紹介されています(2019年の取材時点)。
- 学べること:キャンプ用品のように価格が高く、使う場面を想像しにくい商品ほど、ほかのお客様の評価や使い方が購入の決め手になります。
(出典:MarTechLab「スノーピークのUGC活用」インタビュー)
6. アダストリア:商品ページのQ&A機能で、20日間に質問1,652件・回答7,964件

- 何をしたか:自社ECサイトに、お客様が商品について質問できるQ&A機能を導入しました。
- 成果:導入から20日間で、質問数1,652件、回答数7,964件が集まったと発表されています。
- 学べること:UGCは写真やレビューだけではありません。お客様の質問と、その答えも、購入を迷う人の不安を解消するUGCになります。
(出典:ZETA株式会社 プレスリリース(2023年8月))
購入後のページでUGCを使った事例
7. 鈴木ハーブ研究所:合わせ使いのUGCで、同時購入が最大2倍

- 何をしたか:商品を購入したお客様に表示する「あわせ使いのご紹介ページ」に、2つの商品を併用しているお客様のUGCを掲載しました。
- 成果:2週間の運用で、1日あたりの「両商品を同時に購入した件数」が最大2倍になったと紹介されています。
- 学べること:UGCは新規獲得だけでなく、すでに買ったお客様の次の購入にも使えます。
SNS・キャンペーン・アプリでUGCを使った事例
8. ベルトラ(VELTRA):UGCを紹介したキャンペーンで、応募数が類似企画の2.81倍

- 何をしたか:「#VELTRA」のハッシュタグで集めたInstagramの投稿を、キャンペーンのページで紹介しました。
- 成果:類似の企画と比べて、2.81倍の応募数を獲得したと紹介されています。
- 学べること:ほかの人の楽しそうな投稿は、まだ検討していない人の興味を引くきっかけになります。
(出典:Letro 導入事例「ベルトラ株式会社」)
9. ユニクロ・ジーユー(StyleHint):お客様のコーディネート投稿そのものを、探せるサービスにした
- 何をしたか:インフルエンサーやスタッフ、お客様が投稿したコーディネート写真を集め、画像認識で着ている商品をタグ付けして、写真から商品を探せるアプリ「StyleHint」を2019年10月に始めました。
- 成果:成果の数字は公表されていませんが、UGCを広告やページの「素材」として使うだけでなく、UGCそのものをお客様が商品を探す入口にした例です。
- 学べること:お客様の投稿が増えるほど、ほかのお客様が商品を見つけやすくなる仕組みを作れます。
(出典:Impress Watch「ユニクロとジーユー、コーディネート検索アプリ『StyleHint』」)
9つの事例のまとめ
| 企業 | 使った場所 | UGCの形 | 成果 |
|---|---|---|---|
| ベースフード | 広告LP(UGCを出し分け) | Instagram投稿 | CVR最大1.24倍 |
| Flair | SNS広告のクリエイティブ・LP | 動画の投稿 | CVR 1.6倍、CPA 41.4%削減 |
| マッスルデリ | ECサイトのトップ・新規獲得LP | Instagram投稿 | CVR 1.5倍(トップ) |
| AKOMEYA TOKYO | 商品ページ | Instagram投稿 | 投稿経由のCVR 3.2倍 |
| スノーピーク | 商品ページ | レビュー・Q&A・Instagram投稿 | UGCに触れた人のCVRが270%高い |
| アダストリア | 自社ECサイト | Q&A | 20日間で質問1,652件・回答7,964件 |
| 鈴木ハーブ研究所 | 購入後のページ | Instagram投稿 | 同時購入件数が最大2倍 |
| ベルトラ | キャンペーンページ | ハッシュタグ投稿 | 応募数が類似企画の2.81倍 |
| ユニクロ・ジーユー | アプリ(StyleHint) | コーディネート投稿 | 数字の公表なし |
事例から分かる、成果の出る3つの共通点

1. お客様が迷う場面に置いている
どの事例も、UGCを「なんとなく」載せていません。新規の申込、購入、合わせ買いなど、お客様が迷う場面に、第三者のお墨付きを置いています。
2. 実際に使っている様子が伝わるUGCを選んでいる
マッスルデリやAKOMEYA TOKYOの事例のように、きれいな写真より、実際に使っている様子が伝わるUGCの方が効いています。迷っている人が知りたいのは、「自分が使ったらどうなるか」だからです。
3. 見せる相手によって、UGCを選び分けている
ベースフードは、ターゲットや訴求ごとにUGCを分けて出し分けました。同じお墨付きでも、刺さる内容は人によって違います。とくに、PRに敏感な人には実利(数字や具体的な使い方)が、敏感でない人には雰囲気(自然な使用感)が効きやすい、というのが当社の見立てです。
事例の成果を、AIで自社に再現する方法
事例の会社は、UGCを集め、選び、出し分けることに手間をかけています。この手間の多くは、AIで小さくできます。
| 事例でやっていること | AIでどう速くするか |
|---|---|
| 集まったUGCを読んで選ぶ | 大量の投稿やレビューをAIに読ませ、迷っている人の不安に答えるものを候補に絞る |
| ターゲットごとに出し分ける | お客様の言葉から、ターゲット別・訴求別にUGCをAIで分類する |
| UGCを広告のクリエイティブに使う | UGCの言葉を活かした台本をAIで作り、UGC風の動画広告を何本も作って比べる |
| 結果を見て入れ替える | 配信結果をAIにまとめさせ、どのUGCが、どこで効いたかを記録する |
本物のUGCが集まるまで待てない場合は、AIで作るUGC風のクリエイティブで、先に訴求や冒頭の当たりを探す方法もあります。作り方と守るべきルールはUGCマーケティングの進め方で解説しています。

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事例を参考にするときの注意点
- 数字はそのまま再現できるとは限らない:紹介した数字は、各社の商材・時期・条件での結果です。自社で試すときは、同じ指標で前後を比べてください。
- 投稿者の許可を取る:お客様の投稿を使うときは、投稿者に許可を取り、使う場所と期間を記録します。
- 広告であることを示す:UGCを広告に使うときは、広告であることが分かるように表示します。広告であるのに広告だと分からない表示は、景品表示法で規制されています(出典:消費者庁「ステルスマーケティングに関する規制」)。
UGCの成果を動画広告で再現する:Zidea(当社サービス)
事例のFlairのように、UGCは広告のクリエイティブとして使うと、CPAの改善に直結します。当社(株式会社zokujin)が運営するZideaは、LPのURLを入れるだけで、AIが訴求軸の分析から台本・絵コンテ・動画広告の制作までを行うサービスです。AIアバターが話すUGC風の動画広告も、撮影なしで簡単に作れます。
AIアバター、映像生成、編集、効果音やモーションなどの演出まで1つのツールで扱え、台本・映像・テロップ・演出などは細かく編集できます。お客様の声から見つけた訴求で、型や冒頭を変えた動画広告をまとめて作り、配信・分析・改善まで同じ流れで回せます。
当社の自社運用での実証では、1本の制作時間が8時間から30分に、検証できる本数が1本から20本に増えました(お客様の成果ではなく、当社自身の運用結果です)。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録で4,400円分のクレジットがもらえ、カード登録は不要です。

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まとめ:事例を自社に活かすためのチェックリスト
- 自社でお客様が一番迷う場面(申込・購入・合わせ買いなど)を決めたか
- その場面に置くUGCを、実際に使っている様子が伝わるもので選んだか
- 見せる相手によって、UGCを選び分ける準備をしたか
- UGCを広告のクリエイティブにも使えないか検討したか
- 投稿者の許可を取り、使う場所と期間を記録しているか
- 広告であることの表示を入れているか
- 同じ指標で、導入前後を比べているか



