YouTube広告を始めたいけれど、広告の種類が多く、どれを選べばよいのか分からない。Google広告の画面を開いても、目標やキャンペーンの種類、入札の方式など、決めることが多くて手が止まってしまう。動画も、何秒で、どう作ればよいのか分からない。YouTube広告を始めるときには、そんな迷いが出てきやすいものです。
この記事では、YouTube広告の6つの種類と選び方、Google広告での出し方の手順、料金がかかる仕組みを、Googleの公式ヘルプをもとに整理します。そのうえで、広告の種類ごとの動画の長さの決まりと、成果が出る動画の作り方を、実務の流れに沿って解説します。
YouTube広告でできること:見る前・見ている途中・探しているときに届く
YouTube広告は、Google広告から配信する動画の広告です。動画の再生前や途中、ホームのおすすめ、検索結果、ショートの合間など、YouTubeのさまざまな場所に出せます。
| 届けられる場面 | 例 |
|---|---|
| 動画を見る前・見ている途中 | 見たい動画の再生前に、5秒後にスキップできる広告を出す |
| 動画を探しているとき | 検索結果や関連動画の欄に、サムネイルと文章で広告を出す |
| ショートを見ているとき | ショート動画の合間に、縦型の広告を出す |
| YouTubeを開いたとき | ホームの一番上に、大きく広告を出す |
テレビCMと比べると、少ない予算から始められ、狙いたい人の年代や興味、見ている動画の内容に合わせて出し分けられます。どの動画が、何回見られて、何件の申し込みにつながったかも、Google広告の画面で確かめられます。
YouTube広告の6つの種類
YouTube広告には、次の6つの種類(広告フォーマット)があります(2026年10月時点)。

| 種類 | どんな広告か | 長さ | 料金がかかるとき |
|---|---|---|---|
| スキップ可能なインストリーム広告 | 動画の再生前・途中・後に流れ、5秒たつとスキップできる | 上限なし(3分未満を推奨) | 30秒見られたとき(30秒未満の広告は最後まで)か、広告が操作されたとき。表示回数で払う方式も選べる |
| スキップ不可のインストリーム広告 | 最後まで見てもらう、スキップできない広告 | 60秒以下 | 表示回数に応じて |
| バンパー広告 | 6秒以下の、スキップできない短い広告 | 6秒以下 | 表示回数に応じて |
| インフィード動画広告 | 検索結果や関連動画、ホームに、サムネイルと文章で出る。クリックされると再生される | 上限なし | クリックされたときか、クリック後に10秒以上見られたとき |
| ショートの広告 | ショート動画の合間に出る。スワイプですぐに飛ばせる | 60秒未満を推奨 | 10秒見られたときか、ボタンなどが押されたとき。表示回数で払う方式も選べる |
| マストヘッド広告 | ホームの一番上に、最大30秒、音なしで自動再生される | 上限なし(10秒以上を推奨) | 予約制(掲載の申し込みが必要) |
(出典:Google広告ヘルプ「YouTube 動画広告フォーマットの概要」)
目的別の選び方
| 目的 | 選ぶもの |
|---|---|
| まずは試したい。見られた分だけ払いたい | スキップ可能なインストリーム広告 |
| 商品名やブランドを、短く何度も覚えてもらいたい | バンパー広告 |
| 伝えたいことを最後まで見てもらいたい | スキップ不可のインストリーム広告 |
| 調べものをしている人に、詳しい動画を見てもらいたい | インフィード動画広告 |
| スマホで見る若い世代に、縦型で届けたい | ショートの広告 |
| 新商品の発売日などに、一気に多くの人に知らせたい | マストヘッド広告(予約が必要で、費用は大きい) |
はじめての場合は、見られた分だけ料金がかかるスキップ可能なインストリーム広告と、ショートの広告から始めるのが進めやすい方法です。ショートの広告の出し方と作り方は、YouTubeショート広告の記事で詳しく解説しています。
YouTube広告の出し方:5つの手順
YouTube広告は、Google広告のアカウントから配信します。大まかな流れは次のとおりです。
1. 広告に使う動画を、YouTubeにアップロードする
広告に使う動画を、自社のYouTubeチャンネルにアップロードしておきます。広告だけに使い、チャンネルの一覧には出したくない場合は「限定公開」にします。
2. Google広告で、キャンペーンの目標を選ぶ
Google広告で新しいキャンペーンを作り、目標を選びます。動画のキャンペーンで選べる目標は、「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」「YouTube のリーチ、視聴回数、エンゲージメント」です(出典:Google広告ヘルプ「動画キャンペーンを作成する」)。購入や申し込みを増やしたいなら、YouTubeのショートやホームなどにまとめて出せる「デマンド ジェネレーション」のキャンペーンも選べます(出典:Google広告ヘルプ「デマンド ジェネレーション キャンペーンについて」)。
3. 予算と入札の方式を決める
1日の予算か、キャンペーン全体の予算を決めます。入札の方式は、目的に合わせて選びます。
| 入札の方式 | 向いている目的 |
|---|---|
| 広告視聴単価(CPV) | 動画を見てもらいたい |
| インプレッション単価(CPM など) | 多くの人に表示したい |
| 目標コンバージョン単価、コンバージョン数の最大化 など | 購入や申し込みを増やしたい |
4. 誰に出すかを決める
地域・言語・年代・性別のほか、興味や関心、見ている動画の内容(キーワード・トピック)、特定のチャンネルや動画などで、広告を出す相手を決めます。
5. 広告を作り、審査を待って配信する
アップロードした動画のURLを入れ、広告の種類を選び、広告から飛ばすページのURLや見出しを入れます。Googleの審査を通ると、配信が始まります。
配信を始めたばかりは成果が安定しない
当社の運用の経験では、配信を始めたばかりの広告は、成果がまず安定しません。広告アカウントにまだデータがたまっておらず、配信先を選ぶGoogleのAIが、どんな人に届けると成果が出るのかを学習できていないためです。最初の数日は調子が出なくても、慌てて止めたり設定を何度も変えたりしないことが大切です。学習期間の乗り切り方は、YouTubeショート広告の記事の費用の章で詳しく解説しています。
YouTube広告の動画は何秒で作るか:種類ごとの決まりと目安
動画の長さは、広告の種類で決まりがあります。
| 種類 | 長さの決まり・推奨 | 実務での目安 |
|---|---|---|
| スキップ可能なインストリーム広告 | 上限なし(3分未満を推奨) | 15〜30秒。最初の5秒で、見る人の悩みや場面を言う |
| スキップ不可のインストリーム広告 | 60秒以下 | 15秒前後。最後まで見られる分、伝えることを1つに絞る |
| バンパー広告 | 6秒以下 | 商品名と、ひと言の便益だけ |
| ショートの広告 | 60秒未満を推奨 | 20〜30秒の縦型 |
(長さの決まり・推奨の出典:Google広告ヘルプ「YouTube 動画広告フォーマットの概要」)
スキップ可能なインストリーム広告は、30秒見られたときに料金がかかります。30秒より短い広告は、最後まで見られたときに料金がかかります。つまり、最初の5秒でスキップされた表示には料金がかかりません。最初の5秒で「自分に関係がある」と思ってもらえるかが、成果と費用の両方を左右します。
成果が出るYouTube広告の動画の作り方
Googleの公式の考え方:ABCD
Googleは、効果的な動画広告の考え方として「ABCD」をまとめています(出典:Google広告ヘルプ「効果的な動画広告の ABCD について」)。
| 考え方 | 実務でやること |
|---|---|
| A:注目を集める(Attention) | 最初の5秒で、見る人の悩みや場面を言い当てる |
| B:ブランドを示す(Branding) | 商品名やロゴを、早めに、何度か見せる |
| C:つながる(Connection) | 見る人の気持ちに訴える話の流れにする |
| D:行動を促す(Direction) | 最後に、何をしてほしいかをはっきり言う |
Googleは、この考え方に沿った広告は、短期的な売上の可能性が最大30%、長期的なブランドへの貢献が最大17%高まるという調査結果を紹介しています(同ヘルプ。Google/Kantarによる2021年の調査)。
実務での作り方
- 訴求を1つに決める:1本の広告で伝える便益は1つにします。訴求を変えたいときは、別の動画を作ります
- 最初の5秒で、見る人の悩みや場面を言う:商品名や会社のロゴから入るより、「自分のことだ」と思ってもらう場面から入ります
- 商品名は早めに、何度か出す:スキップされても商品名が残るよう、5秒までに一度は見せます
- 最後に、してほしいことを言う:「詳しくは下のリンクから」など、次の行動を言葉と画面の両方で伝えます
- 大きく違う動画を何本か作って比べる:冒頭の場面や訴求を変えた動画を3〜5本作り、反応の良いものを残します
台本と構成の書き方は、動画広告の作り方の記事で、書き直し前と後の例とあわせて詳しく解説しています。
AIでYouTube広告の動画を作る方法
YouTube広告は、大きく違う動画を何本も作って比べるほど、当たりが見つかりやすくなります。ただ、1本ずつ撮影や編集を頼むと、本数をそろえるのに時間と費用がかかります。AIを使うと、この「本数をそろえる」部分を速くできます。
| 手作業だと大変なこと | AIでどう変わるか |
|---|---|
| 訴求ごとの台本を考える | 商品の情報とLPから、訴求ごとの台本の候補を出してもらい、人が選んで直す |
| 演者の手配と撮影 | AIアバターや映像生成で、撮影なしで動画を作る |
| 横型・縦型、長さの違う版を作る | 同じ台本から、スキップ可能な広告用の横型と、ショート用の縦型を作り分ける |
AIで作るときは、効果を言い過ぎていないか、実在の人物を無断で使っていないかを、人が必ず確かめます。AIアバターを広告に使うときのルールはAIアバターの記事で、AIで作った動画が不自然に見えないコツはAI動画広告の作り方の記事で解説しています。
YouTube広告を出すときの注意点
- Googleの広告ポリシーに沿う:誤解を招く表現や、効果を言い過ぎる表現は審査で止まることがあります。健康食品や化粧品では、薬機法や景品表示法で言えない表現もあります
- 飛ばす先のページと内容をそろえる:広告で言ったことと、飛んだ先のページの内容が違うと、見る人が離れてしまいます
- コンバージョンの計測を先に整える:申し込みや購入をGoogle広告で計測できるようにしてから配信します。計測がないと、どの動画が成果につながったかが分かりません
- 広告であることを隠さない:利用者の感想のように見せる動画でも、広告であることが分かる形で出します
YouTube広告の動画を、台本からまとめて作る:Zidea(当社サービス)
当社(株式会社zokujin)が運営するZideaは、LPのURLを入れるだけで、AIが訴求軸の分析から台本・絵コンテ・動画広告の制作までを行う、動画広告に特化したサービスです。AIアバター、映像生成、編集、効果音やモーションなどの演出まで1つのツールで扱えるので、訴求を変えた何本もの動画を、撮影なしでそろえられます。台本・映像・テロップ・演出は細かく直せます。
参考にしたい広告の動画のリンクを渡せば、その構成や映像を自社の広告に横展開することもできます。YouTubeで見かけた競合の広告のリンクを貼るだけで、手本にした広告から始められます。
料金は、Lightプランが月額9,800円(約5本分)、Standardプランが月額29,800円(約17本分)、Proプランが月額59,800円(約35本分)です。
当社の自社運用での実証では、1本の制作時間が8時間から30分に、検証できる本数が1本から20本に増えました(お客様の成果ではなく、当社自身の運用結果です)。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録すると絵コンテを1本無料で作れます。動画は7日間の無料トライアルで、カード登録が必要です。

こんな広告動画が、URL ひとつで
まとめ:YouTube広告を始める前のチェックリスト
- 目的に合わせて、6つの種類から広告を選んだか
- 広告に使う動画を、YouTubeに公開か限定公開でアップロードしたか
- キャンペーンの目標と入札の方式を、目的に合わせて決めたか
- 申し込みや購入を、Google広告で計測できるようにしたか
- 動画の長さを、広告の種類の決まりに合わせたか
- 最初の5秒で、見る人の悩みや場面を言う構成にしたか
- 訴求を変えた動画を3〜5本作り、比べる予定を立てたか
- 配信を始めて数日は、慌てて止めずに様子を見る予定を立てたか



