Geminiで動画を作ってみたいけれど、無料で使えるのか、1日に何本まで作れるのかが分からない。Veoとの違いや、作り方、作った動画を広告に使ってよいのかも気になる。Geminiの動画生成を調べる人には、こうした迷いがよくあります。
この記事では、Googleの公式ページとヘルプ、開発者向けのドキュメントをもとに、Geminiアプリの動画生成のモデルである「Gemini Omni」の特徴と得意な動画、Geminiアプリで作る流れを整理します。そのうえで、無料で使えるか、上限、料金を、60秒の広告1本あたりの金額に直して解説します。最後に、広告づくりが目的の場合に、Gemini OmniとZideaで何が違うのかをまとめます。
Geminiの動画生成は「Gemini Omni」:会話するように作って、直す

Gemini Omniは、Googleが2026年5月20日に発表した動画生成のモデルです。Geminiアプリの動画生成のモデルは、それまでのVeo 3.1から、後継のGemini Omniに変わっています(出典:Google「Gemini Omni を発表」、Google Gemini「動画生成」)。2026年8月27日には、改良版のGemini Omni 1.1 Flashが出ています。
公式の発表とドキュメントを読むと、Veoと比べて次の点に特徴があります。
| 特徴 | 公式の内容 |
|---|---|
| 会話で直せる | 作った動画に「背景を変えて」「カメラを寄せて」と話しかけると、残したい部分を保ったまま直す。人物の見た目や特徴は保たれる |
| どんな素材からでも作る | 文章、画像、動画、音声を組み合わせて動画を作る。Geminiアプリでは画像を最大5枚、動画を1本まで入れられる |
| 手持ちの動画を作り変える | アップロードした動画の背景、カメラアングル、画風などを作り変える |
| 物理の理解 | 重力や液体の動きなどの理解が上がり、より自然な場面を作る |
| アバター | 自分の声と見た目を反映したアバターで、自分が出てくる動画を作る |
(出典:Google「Gemini Omni を発表」、Google「Introducing Gemini Omni」、Gemini アプリ ヘルプ「動画を生成する」)
開発者向けのドキュメントでは、1回で作れる長さは3〜10秒、延長をくり返すと合計で最大40秒まで、縦横比は横型16:9と縦型9:16としています。解像度は720pが標準で、安い360pの下書きと、1080p・4Kへの高画質化もあります(出典:Gemini API「Gemini Omni Flash」)。
VeoとGemini Omniの使い分け
Googleの開発者向けのドキュメントでは、Gemini Omni Flashを標準のモデルとして使い、Veo 3.1は特定の機能が必要なときに使うとしています(出典:Gemini API「動画生成」)。会話で直しながら作るならGemini Omni、映画のような質感の数秒のカットを作り込むならVeoが向いています。VeoについてはVeo3の記事で解説しています。
Gemini Omniはどこで使えるか
Gemini Omniは、次のサービスを通して使います。
| 使える場所 | どんな人向けか |
|---|---|
| Geminiアプリ | 一般の人向け。Google AIのプラン(AI Plus以上)で、チャットの画面から動画を作る |
| Google Flow | 動画を作り込みたい人向け。Veo 3.1とGemini Omniを選んで作り、クリップを並べてシーンにする |
| YouTube ショート・YouTube Create | ショート動画を作る人向け。ショートのリミックスで、無料で試せる |
| Gemini API | 開発者・企業向け。使った分だけ支払う従量課金で、自社のサービスに組み込める |
(出典:Google「Gemini Omni を発表」、Google「Gemini Omni 1.1 Flash」)
この記事では、いちばん多くの人が使うGeminiアプリを中心に解説します。
Gemini Omniが得意な動画と、向いている用途
公式の発表と作例から、Gemini Omniは次のような使い方を得意としています。
| 得意なこと | 広告やSNSでの使い方 |
|---|---|
| 作った動画を、会話で少しずつ直す | 背景、カメラの寄り、画風を言葉で直して、イメージに近づける |
| 手持ちの動画を作り変える | 撮影した商品の動画の背景や雰囲気を変えて、見せ方の違う案を作る |
| 画像をもとに動かす | 商品やキャラクターの画像から、動きのある短い動画を作る |
| 自分のアバターを出す | 担当者のアバターが話す短い動画を作る |
| 物理的に自然な動き | 液体が注がれる、物が落ちるなどの動きを、自然に見せる |
広告では、撮影した素材や商品の画像をもとに、見せ方を変えた短いカットを作ることや、作った動画を会話で直して仕上げることに使いやすいモデルです。
Geminiで動画を作る流れ(Geminiアプリの場合)
Geminiアプリのヘルプでは、パソコンで動画を作る手順を次のように説明しています。
- 動画の作成を開く:gemini.google.com にログインし、左上の「サイドバーを開く」から「動画を作成」をクリックします。テンプレートから始めることもできます
- 指示と素材を入れる:入力欄に、作りたい動画の内容を書きます。画像なら最大5枚、動画なら1本まで追加できます。縦横比も選べます(文章だけで作るときは横型が標準)
- 送信する:送信ボタンをクリックすると、動画ができあがります。音声も一緒に作るように頼めます
- 会話で直す:同じ会話の中で「背景を夜にして」のように頼むと、続けて直せます
- 書き出す:動画の下のボタンから「動画をダウンロード」するか、YouTubeで共有します
指示の書き方のコツ
開発者向けのドキュメントでは、編集の指示はシンプルに書くこと、「[0〜3秒] 人物が歩く」のように時間を区切って書くこと、「セリフなし」「場面転換なし」のように入れたくないものを書くことをすすめています。動画の中に文字を出すなら、出す言葉をそのまま指定します(出典:Gemini API「Gemini Omni Flash」)。
ただし、英語は完全に対応している一方で、ほかの言語は評価していないとしています。日本語で指示を書いて思いどおりにならないときは、英語で書き直すと安定しやすくなります。
Geminiの動画生成は無料?上限は?
Geminiアプリでは、無料のプランでは動画を作れない
Geminiアプリの動画生成は、Google AIのプラン(AI Plus・AI Pro・AI Ultra)に含まれる機能です。プランに入っていない無料の利用者は使えません。また、18歳未満は使えません(出典:Gemini アプリ ヘルプ「使用量の上限」、「動画を生成する」)。
| プラン | 月額 | Geminiアプリの動画生成 |
|---|---|---|
| 無料 | 0円 | 使えない |
| Google AI Plus | 725円 | 使える |
| Google AI Pro | 2,900円 | 使える |
| Google AI Ultra | 14,500円〜 | 使える |
(出典:Google AI プラン。2026年10月時点)
無料で試したいなら、YouTube ショートのリミックスで、Gemini Omniを無料で試せるとGoogleは案内しています。
1日に何本作れるかは、公開されていない
Geminiアプリの上限は、本数ではなく「使用量」で決まります。公式ヘルプでは、動画は画像や音楽と比べても最も多くの使用量を使うとしていて、プランごとの具体的な本数は公開していません(出典:Gemini アプリ ヘルプ「使用量の上限」)。作り直しが多いと、思ったより早く上限に届くことがあります。
Gemini Omniの弱み:1回10秒と、作れる本数の読めなさ
Gemini Omniは、会話で直せる手軽さがある一方で、広告づくりでは次の点に困りやすくなります。

- 1回で作れるのは10秒まで:延長しても最大40秒です。60秒の広告にするには、何本か作ってつなぐ必要があります
- Geminiアプリでは、作れる本数が読めない:上限は使用量で決まり、本数は公開されていません。広告の案を何本作れるかを、前もって計画しにくくなります
- 日本語は評価されていない:英語以外の言語は評価していないと公式に書かれています
60秒の広告1本に直すと:Google Flowの場合
本数を数字で読みたいなら、毎月のクレジットが決まっているGoogle Flowで計算できます。Google FlowでGemini Omni Flash(720p)を使うと、1回のクレジットは10秒で15、8秒で12、4秒で7です。10秒のクリップを6本作ると、60秒の広告1本分になります。
| 60秒の広告1本(1回で決まった場合) | 3回作って1回使う場合 | |
|---|---|---|
| 必要なクレジット | 90 | 270 |
| Plus(月200クレジット)で作れる本数 | 2本 | 0本 |
| Pro(月1,000クレジット)で作れる本数 | 11本 | 3本 |
| 参考:Veo 3.1 Qualityで作る場合のクレジット | 800 | 2,400 |
(出典:Google Flow ヘルプ「クレジットを管理する」。毎日付与される50クレジットを除いた計算)
最高画質のVeo 3.1 Qualityと比べると、Gemini Omniは同じ60秒を約9分の1のクレジットで作れます。一方で、公式ヘルプでは日本はAIクレジットの追加購入ができる地域から除かれているため、足りなくなったら上のプランに上げるか、翌月を待つことになります。
60秒の広告1本に直すと:Gemini APIの場合
開発者向けのGemini APIは、作った分だけ支払う従量課金です。公式の料金表では、720pの動画は1秒あたり約0.10ドルです。1ドル=158円(2026年10月19日時点の目安)で円に直すと、次のようになります。
| モデル | 1秒あたり | 60秒の広告1本(1回で決まった場合) | 3回作って1回使う場合 |
|---|---|---|---|
| Gemini Omni 1.1 Flash(720p) | 約16円(0.10ドル) | 約950円 | 約2,800円 |
| 参考:Veo 3.1(Standard)1080p | 約63円(0.40ドル) | 約3,800円 | 約1万1,400円 |
(出典:Gemini API「料金」)
Googleは、360pの下書きなら3分の1の費用で、最大60%速く作れるとしています(出典:Google「Gemini Omni 1.1 Flash」)。下書きで構図や動きを決めてから本番の画質で作ると、作り直しの費用を抑えられます。
広告に使う前に確かめたいこと:日本語・透かし・権利・ポリシー
Gemini Omniを広告に使うときは、次の4つを確かめます。
1. 日本語のセリフとナレーション
前の章のとおり、英語以外の言語は評価されていません。また、動画の中の音声や会話を編集する機能は、Googleがまだテストを重ねている段階です。日本語のナレーションを長く入れる広告は、音声を別に用意して、編集でつなぐ方法も考えます。
2. 透かし
Gemini Omniで作ったすべての動画には、目に見えないSynthIDの透かしが入ります。AIで作った動画かどうかは、Geminiアプリ、Chrome、Google検索で確かめられるとGoogleは説明しています(出典:Google「Introducing Gemini Omni」)。目に見える透かしが入るかは、使う場所やプランで変わることがあるので、広告に使う前に、ダウンロードした動画で確かめます。
3. 入れる素材と、作った動画の権利
Geminiアプリのヘルプでは、アップロードする素材は、使う権利のあるものだけにすること、人をだましたり、困らせたり、傷つけたりする目的で動画を作らないことを求めています(出典:Gemini アプリ ヘルプ「動画を生成する」)。実在の人物や他社の商品・キャラクターに似せた映像は、生成AIで作っても肖像権や商標の問題になりえます。
4. 生成のポリシーが厳しく、広告と相性が悪い場合がある
当社の経験では、Googleの生成サービスは安全のためのポリシーがかなり厳しく、少しの肌の露出や、子どもが出てくる場面は、すぐに生成できなくなります。水着や下着、スキンケアやボディケアの使い方を見せる場面、子ども向けの商品を親子で使う場面など、広告でよく使う見せ方が作れないことがあります。Veoの開発者向けのドキュメントでも、画像から動画を作るときや参照画像を使うときは、人物の生成を大人に限る設定しか選べないとしています(出典:Gemini API「Veo 3.1」)。こうした商材の広告では、Gemini Omniで作れるかを先に小さく試してから、制作の段取りを決めます。
生成AIで作った動画を広告に使う条件は、動画生成AIの商用利用の記事で詳しく解説しています。
Gemini Omniが向いている人、向いていない場面
ここまでの特徴から、Gemini Omniが向いている人は次のとおりです。
- 言葉で直しながら作りたい人:一度で完璧な指示を書くより、作ってから「ここを変えて」と直していきたい人
- 手持ちの素材を活かしたい人:撮影した動画や商品の画像をもとに、見せ方を変えた案を作りたい人
- すでにGoogle AIのプランを契約している人:追加の費用をかけずに、普段のGeminiの中で動画も試したい人
反対に、広告づくりでは次の場面で手間がかかります。
| 場面 | なぜ手間がかかるか |
|---|---|
| 15〜60秒の広告にする | 1回10秒まで、延長しても40秒まで。何本か作ってつなぎ、人物や商品の見た目をそろえる |
| 作り直しながら何本も作る | Geminiアプリでは作れる本数が公開されておらず、計画が立てにくい |
| 日本語のナレーションやテロップを入れる | 英語以外は評価されていない。テロップはGoogle Flowのツール(Type Overlays)や編集ソフトで足し、日本語の表示を確かめる |
| 何を伝えるか(訴求と台本)が決まっていない | Gemini Omniは、指示された場面を動画にする道具。商品のどの良さを、誰に、どの順で伝えるかは、先に自分で決める |
| 訴求を変えたパターンを何本も比べる | パターンごとに指示を書き直して作り直す |
| 肌の露出や子どもが出てくる広告を作る | 当社の経験では、ポリシーが厳しく、少しの露出や子どもが出る場面はすぐに生成できなくなる |
動画広告を作るなら、動画広告に特化したAIツールZideaもおすすめ
Zideaは、LPのURLを入れるだけで、AIが訴求軸の分析から台本・絵コンテ・動画広告の制作までを行う、動画広告に特化したAIツールです。AIアバター、映像生成、編集、効果音やモーションなどの演出まで1つのツールで扱えます。
Gemini OmniとZideaは、出発点と目的が違います。
| Gemini Omni(Geminiアプリ) | Zidea | |
|---|---|---|
| 何のためのサービスか | 会話で作って直せる汎用の動画生成 | 動画広告を作るためのサービス |
| 何から作るか | 自分で書いた指示(英語が安定)と、画像や動画の素材 | 商品のLPのURL、または参考にしたい広告の動画のリンク |
| 何を考えてくれるか | 指示された場面を動画にし、言われたとおりに直す | 訴求の分析、台本、絵コンテから考える |
| できあがるもの | 1回10秒まで(延長して最大40秒)の動画 | ナレーション・テロップ・効果音まで入った広告1本 |
| 費用の目安 | AI Proは月額2,900円。作れる本数は公開されていない。APIでは60秒1本あたり約950円(720p、1ドル=158円で計算)。作り直すたびにかかる | Standardプラン月額29,800円で約17本。広告1本あたり約1,750円 |
| 日本語 | 英語以外は評価されていない | 日本の、ストーリーで訴求する動画広告づくりが前提 |
| パターン作り | パターンごとに指示を書き直して作り直す | 冒頭や訴求を変えたパターンもまとめて作れる |
手持ちの素材を活かして、短い動画を会話で直しながら作るなら、Gemini Omniが手軽です。一方で、広告やSNSの動画を、訴求から考えて何本も作って比べることが目的なら、動画広告に特化したZideaを使うと、道具を組み合わせる手間がかかりません。台本・映像・テロップ・演出は、自分で細かく直せます。
料金は、Lightプランが月額9,800円(約5本分)、Standardプランが月額29,800円(約17本分)、Proプランが月額59,800円(約35本分)です。
Zideaを運営する株式会社zokujinの自社運用での実証では、1本の制作時間が8時間から30分に、検証できる本数が1本から20本に増えました(お客様の成果ではなく、自社の運用結果です)。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録すると絵コンテを1本無料で作れます。動画は7日間の無料トライアルで、カード登録が必要です。

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まとめ:Geminiで動画を作る前のチェックリスト
- Geminiアプリ、Google Flow、YouTube ショート、APIのどこで作るかを決めたか
- Google AIのプラン(AI Plus以上)に入っているか(無料のプランでは作れない)
- 作りたいのが「会話で直す短い動画」か「訴求から考えた広告1本」かを決めたか
- 60秒の広告なら、10秒のクリップが何本いるかと、毎月の量で足りるかを考えたか
- 日本語のセリフやナレーションを、確かめるか別に用意する段取りにしたか
- 入れる素材は、使う権利のあるものだけにしたか
- ダウンロードした動画に、目に見える透かしが入っていないかを確かめたか



