動画編集をAIで楽にしたいけれど、CapCut、Vrew、Filmora、Premiere、Canvaと選択肢が多く、どれが自分の作業に合うのか分からない。無料でどこまでできるのか、会社のSNSや広告に使ってよいのかも気になる。動画編集のAIを調べる人には、こうした迷いがよくあります。
この記事では、動画編集のAIでできることを「字幕」「カット」「声」「足りない映像の生成」などの作業ごとに整理し、代表的な5つのツールを各社の公式サイト、料金ページ、利用規約で比べます。とくに、会社で使うときに見落としやすい「法人は別プランが必要」「商用の音楽は使える場所が決まっている」といった条件を、数字と一緒にまとめます。最後に、編集ではなく広告づくりそのものをAIに任せたい場合の選び方を紹介します。
動画編集のAIでできること:作業ごとに5つに分かれる
動画編集のAIは、「編集をまるごと自動でやってくれる」ものではありません。撮った動画や用意した素材があり、その編集の中の手間のかかる作業を、1つずつAIが肩代わりしてくれるものです。肩代わりしてくれる作業は、大きく5つに分かれます。

| 作業 | AIがしてくれること | 手で作業したときに時間がかかるところ |
|---|---|---|
| 字幕を付ける | 話している声を聞き取って、字幕を自動で作る | 1文ずつ聞き直して打ち込む |
| カットする | 話の間(無音)や言い間違いの部分を見つけて切る | 何度も再生して、切る位置を探す |
| 声を入れる | 文字の原稿から、AIの声でナレーションを作る | ナレーションを録音する、録り直す |
| 足りない映像を作る | 文字や画像から映像を生成する。クリップの前後を延ばす | 追加で撮影する、素材を買う |
| 素材を探す・整理する | 動画の中身を読み取って、人物や場所で探せるようにする | 大量の素材を1本ずつ見て探す |
どの作業をAIに任せたいかで、選ぶツールが変わります。字幕とカットが中心なら字幕に強いツール、足りない映像まで作りたいなら生成AIが入ったツール、という選び方です。
動画編集AIおすすめ5選の比較表
| ツール | 得意な作業 | 使える端末 | 無料で使えるか | 有料プラン(公式の表示) | 会社で使うときの注意 |
|---|---|---|---|---|---|
| CapCut | 字幕、AIの声、映像の生成 | スマホ、パソコン、ブラウザ | 使える | Pro 月2,700円、年21,800円 | 商用の音楽は、CapCutとTikTokの中でしか使えない |
| Vrew | 字幕、カット、AIの声 | パソコン | 使える(ウォーターマークが入る) | Light 年15,200円から | 法人はビジネスプラン(月4,490円)が必要 |
| Filmora | 字幕、映像の生成・延長、素材の整理 | パソコン | 試せる(透かしが入る) | 個人向け 年6,980円から | 法人・商用向けプラン(年11,900円から)が別にある |
| Adobe Premiere | 文字起こしでのカット、映像の延長、素材の検索 | パソコン、スマホ | 7日間の無料体験 | 月3,280円(年間プラン、月々払い) | 生成AIの回数(生成クレジット)は月25 |
| Canva | テンプレートでの仕上げ、字幕、背景の削除 | ブラウザ、アプリ | 使える | Canvaプロ 年11,800円 | 有料の素材は1つのライセンスで1つのデザインまで |
料金は2026年10月20日時点で各社の公式サイトに表示されていたものです(税込)。キャンペーン中の価格のこともあるため、最新の料金は各社の公式サイトで確認してください。
1. CapCut(キャップカット):生成AIまで入った、スマホでも使える編集ツール

- ひとことで:TikTokと同じ会社グループが提供する動画編集ツールです。自動キャプション、テキスト読み上げ、ノイズ軽減などの編集のAIに加えて、Seedance 2.5やGemini Omniといった動画生成のモデルも、同じ画面から使えます。
- こんな時に役立つ:撮った動画にすぐ字幕と音楽を入れて、TikTokやリールに投稿したいとき。足りないカットを、その場でAIに作らせたいとき。
- 実務での使い方:素材を読み込み、自動キャプションで字幕を付け、誤字を直してから書き出します。足りない場面は、文字や画像から映像を生成してタイムラインに足します。
- 料金:無料版あり。Proは月2,700円(年21,800円)で、毎月800のAIクレジットが付きます。Ultraは月12,600円、チーム向けのTeamsは1人あたり月1,295円です。動画生成は、Seedance 2.5が初月の表示で1秒0.12ドルからです。60秒分なら約1,140円から、3回作り直すと約3,410円からかかります(1ドル158円で計算)。
会社で使うときの注意は2つあります。1つ目は素材の条件です。CapCutの素材は、商用で使えるもの(「商用利用」などの印があるもの)と、個人・非商用でしか使えないものに分かれていて、商用で使えない素材を1つでも混ぜた動画は、個人・非商用でしか使えません。さらに、商用向けの音楽(Commercial Sounds)を入れた動画を見せてよい場所は、CapCut、TikTok、TikTok for Businessの中に限られます。Meta広告やYouTube広告に同じ動画を使うなら、音楽の権利を別に取る必要があります。
2つ目は、アップロードした素材の扱いです。CapCutは、利用者がアップロードした内容について、サービスの運営や開発のために使える、期間の定めのない(永続的な)利用権を会社側に与えると定めています。発売前の商品の映像など、社外に出せない素材を入れる前に、社内のルールと照らし合わせてください。
(出典:CapCut 料金プラン、CapCut 利用規約(2026年4月15日更新)、CapCut 素材ライセンス契約)
2. Vrew(ブリュー):字幕とカットを、文章を直す感覚で

- ひとことで:話している動画を読み込むと、AIが声を聞き取って字幕を自動で付けるパソコン用のツールです。テキストエディタのような画面で、字幕の文章を読みながらカット編集ができます。500以上のAIの声、無音の部分を短くする機能、原稿から動画を作る機能もあります。
- こんな時に役立つ:社員が話す動画や解説動画を、字幕付きで手早く仕上げたいとき。言い間違いや長い間を、何度も再生せずに切りたいとき。
- 実務での使い方:撮った動画を読み込み、自動で付いた字幕の誤字を直し、不要な文と無音の部分を消して書き出します。ナレーションがない動画なら、原稿を読み込んでAIの声を付けます。
- 料金:無料版は毎月200クレジットで、書き出した動画にVrewのウォーターマークが入ります。Lightは年15,200円(月額換算1,267円)、Standardは年23,900円です。毎月のクレジットは、使わなかった分を次の月に繰り越せません。
会社で使うときの注意:Vrewのヘルプでは、法人・企業・団体・機関は、組織の規模や人数に関係なく、ビジネスプランを使う必要があると案内しています。ビジネスプランは1アカウントあたり月4,490円、または年43,000円です。会社の動画をLightやStandardで作らないよう、契約前に確かめてください。
(出典:Vrew 公式サイト、Vrew 料金プラン、Vrew【法人/企業/機関/団体】ご利用の案内)
3. Filmora(フィモーラ):編集ソフトの中で、映像の生成と延長まで

- ひとことで:Wondershareのパソコン用の動画編集ソフトです。最新のFilmora 16では、素材の中身をAIが読み取ってタグや要約を付ける「AIメディア解析」、自動の文字起こしと字幕、クリップの前後を自然に延ばす「AI動画延長」、文字や画像からの動画生成(Veo 3.1)などが入っています。
- こんな時に役立つ:パソコンで細かい編集までこだわりたいとき。1つの動画から、縦型・横型や別の言語のバージョンをまとめて書き出したいとき。
- 実務での使い方:素材を読み込み、AIメディア解析で使いたい場面を探し、カット・字幕・音楽を入れます。尺が少し足りないカットは、AI動画延長で伸ばします。
- 料金:個人向けは、ベーシック年間プランが年6,980円、AIクレジットが毎月1,000付くアドバンス年間プランが年7,980円です(2026年10月時点の表示)。無料版では、書き出した動画に透かしが入ります。
会社で使うときの注意:個人向けの価格は個人だけが対象です。購入ページには、「商用利用可」と書かれた法人・商用向けプランが別にあり、月3,480円、年11,900円、永続ライセンス17,900円です。また、Filmoraの中の素材は、AIで作ったものかどうかで条件が違います。公式のよくある質問では、文字から生成した動画やAIの効果音は、商用で使えない場合があるとしています。広告に使う素材は、「商用利用可能」の表示を1つずつ確かめてください。
(出典:Filmora 公式サイト、Filmora 購入ページ)
4. Adobe Premiere(アドビ プレミア):プロの編集に、AIで時短を足す

- ひとことで:映像制作の現場で使われている、Adobeの動画編集ソフトです。読み込んだ動画を自動で文字起こしし、テキストを切り貼りするだけでラフカットを作れる「文字起こしベースの編集」、AdobeのFireflyでクリップを延ばす「生成延長」、言葉で説明するだけで素材を探せる「メディアインテリジェンス」、声を聞き取りやすくする「スピーチを強調」などのAI機能があります。キャプションは18の言語に翻訳できます。
- こんな時に役立つ:制作会社や社内の編集担当が、細かい色や音の調整までして、品質の高い動画を作りたいとき。素材が多い案件で、探す時間を減らしたいとき。
- 実務での使い方:素材を読み込むと文字起こしができるので、使いたい発言を選んでラフカットを作り、そこから色・音・テロップを仕上げます。尺が足りないカットは生成延長で伸ばします。
- 料金:Premiere単体は月3,280円(年間プラン、月々払い)で、7日間の無料体験があります。生成AIを使える回数の目安である生成クレジットは、単体プランで毎月25です。20以上のアプリが入ったCreative Cloud Proは通常月9,080円で、生成クレジットは毎月4,000です。
会社で使うときの注意:Premiereは本格的な編集ソフトなので、タイムラインでの編集に慣れていない人には、最初の操作を覚える時間がかかります。また、単体プランの毎月25の生成クレジットでは、生成延長などの生成AIを頻繁に使うには足りない場合があります。生成AIを多く使うなら、上位のプランも比べてください。
(出典:Adobe Premiere、Premiereプランを比較)
5. Canva(キャンバ):テンプレートで仕上げるところをAIで

- ひとことで:テンプレートに写真や動画、文字を差し替えて作るデザインツールです。動画では、字幕の自動生成、長い動画からハイライトだけを取り出す機能、指示文から動画の構成を作る「マジック動画」、ワンクリックで動画の背景を消す機能などがあります。
- こんな時に役立つ:デザインに自信がなくても、整った見た目の動画を作りたいとき。チームで同じテンプレートやブランドの色を使い回したいとき。
- 実務での使い方:縦型のテンプレートを選び、自社の写真・動画・文字に差し替え、字幕を自動で付けて書き出します。
- 料金:無料版あり。Canvaプロは年11,800円(1人あたり)、Canvaビジネスは年18,800円(1人あたり)です。背景透過などのAI機能は、Canvaプロから使えます。
会社で使うときの注意:素材の種類で条件が違います。無料の素材は広告や販促にも使えますが、有料の素材は1つのライセンスで1つのデザインにしか使えません。有料の音楽は、オンライン広告には使えますが、テレビやラジオなどの広告には使えません。
(出典:Canva 動画編集、Canva 料金、Canva コンテンツライセンス契約)
会社で選ぶときの3つのポイント
1. 会社の名前で使えるプランかどうか
ここまで見てきたとおり、会社で使う場合のプランや条件を、個人向けとは別に決めているツールがあります。Vrewは法人ならビジネスプラン、Filmoraは法人・商用向けプランが別にあります。料金表の一番安い金額だけで比べず、会社として契約するときの金額で比べます。
2. 素材と音楽を、出したい場所で使えるか
ツールの中の音楽やテンプレートは、使える場所が決まっていることがあります。CapCutの商用向けの音楽はCapCutとTikTokの中だけ、Canvaの有料の音楽はオンライン広告まで、といった具合です。同じ動画をTikTok、Instagram、YouTubeの広告に回すつもりなら、最初から、すべての場所で使える素材だけで作ると、作り直しが要りません。
3. どの作業に時間がかかっているか
字幕の打ち込みに時間がかかっているならVrewやCapCut、素材を探すのに時間がかかっているならPremiereやFilmora、見た目を整えるのに時間がかかっているならCanva、というように、いま一番時間がかかっている作業から選ぶと、効果が分かりやすくなります。
ショート動画を作るツール全体の選び方は、ショート動画作成ツールおすすめ7選でも詳しく比べています。
動画編集のAIでは埋まらないところ:素材と台本
動画編集のAIは、素材があることが前提です。撮った動画や写真がなければ、字幕もカットも始まりません。広告の動画を作るときは、さらにその前に「何を、誰に、どの順番で伝えるか」という台本が要ります。
広告の動画で手間がかかるのは、編集の前の段階であることが多いものです。
- 訴求を決める:商品のどの良さを、どんな悩みを持った人に向けて伝えるか
- 台本を書く:冒頭で手を止めてもらう一言から、最後の行動の呼びかけまで
- 素材をそろえる:演者の撮影、商品のカット、足りない場面の素材
- パターンを作る:冒頭や訴求を変えた動画を何本も作り、どれが効くかを比べる
編集のAIで字幕とカットを速くしても、この部分は人の手で続きます。とくに広告では、1本を丁寧に作るより、冒頭や訴求を変えたパターンを何本も作って比べるほうが、成果につながりやすくなります。
動画広告を作るなら、動画広告に特化したAIツールZideaもおすすめ

Zideaは、LPのURLを入れるだけで、AIが訴求軸の分析から台本・絵コンテ・動画広告の制作までを行う、動画広告に特化したAIツールです。AIアバター、映像生成、編集、効果音やモーションなどの演出まで1つのツールで扱えます。
動画編集のAIとZideaは、手伝ってくれる範囲が違います。
| 動画編集のAI | Zidea | |
|---|---|---|
| 何のためのツールか | 撮った動画の編集を速くする | 動画広告を作るためのサービス |
| 何から作るか | 撮った動画や写真などの素材 | 商品のLPのURL、または参考にしたい広告の動画のリンク |
| 何を考えてくれるか | 字幕、カット、声など、編集の作業 | 訴求の分析、台本、絵コンテから考える |
| できあがるもの | 素材を編集した動画 | AIアバターが話す場面に、商品の映像・テロップ・効果音まで入った広告1本 |
| 素材がないとき | 撮影するか、別に用意する | 素材がなくても、AIで作れる |
| パターン作り | パターンごとに編集し直す | 冒頭や訴求を変えたパターンもまとめて作れる |
撮った素材があり、その編集を速くしたいなら、動画編集のAIが向いています。一方で、素材がない、台本づくりに時間がかかる、広告のパターンを何本も作って比べたい、という場合は、動画広告に特化したZideaを使うと、訴求から完成までを1つのツールで進められます。台本・映像・テロップ・演出は、自分で細かく直せます。
料金は、Lightプランが月額9,800円(約5本分)、Standardプランが月額29,800円(約17本分)、Proプランが月額59,800円(約35本分)です。
Zideaを運営する株式会社zokujinの自社運用での実証では、1本の制作時間が8時間から30分に、検証できる本数が1本から20本に増えました(お客様の成果ではなく、自社の運用結果です)。
試すには無料アカウントの作成が必要です。新規登録すると絵コンテを1本無料で作れます。動画は7日間の無料トライアルがあります。

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まとめ:動画編集のAIを選ぶ前のチェックリスト
- AIに任せたい作業(字幕、カット、声、足りない映像、素材探し)を1つ決めたか
- 会社として契約するときのプランと金額を確かめたか(Vrewはビジネスプラン、Filmoraは法人・商用向けプラン)
- 使う音楽や素材が、出したい場所(TikTok、Instagram、YouTube、テレビなど)で使えるかを確かめたか
- 社外に出せない素材をアップロードしてよいか、規約と社内のルールを照らし合わせたか
- 無料版の透かしやクレジットの上限で、必要な本数を作れるかを見積もったか
- 素材や台本づくりに時間がかかっているなら、広告づくりそのものをAIに任せる方法も比べたか



